どうも、アキラ(@akira_sotoasobi)です。
リードクライミングをするには、クイックドローが必要です。
が、一口にクイックドローと言っても、たくさんの種類があります。
消耗品ではありますが、頻繁に買い換えるものでもないので、なるべく失敗したくない買い物です。
そんなわけで本記事では、クイックドローの選び方と、オススメ商品を紹介します。
先にオススメ商品を知りたい場合は「オススメのクイックドロー」からチェックしてみて下さい。
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クイックドローを選ぶ前に
使用シーンを定める
リードクライミングと言っても、そのスタイルは様々です。
スタイルによってクイックドローに求める要素も変わってきます。
本記事ではリードクライミングを、以下2つのスタイルに分けて解説していきます。
- シングルピッチのスポーツクライミング
- アルパイン要素の強いマルチピッチクライミング
シングルピッチのスポーツクライミング
「シングルピッチのスポーツクライミング」とはクライミングジムで行うような、難易度重視のクライミングのことです。
シビアなクリップを求められることもあるので、以下の点に優れたクイックドローが適してます。
- 扱いやすさ
- クリップのしやすさ
アルパイン要素の強いマルチピッチクライミング
「アルパイン要素の強いマルチピッチクライミング」とは、沢登りやアイスクライミングといった、アルパイン要素を含んだクライミングのことを指します。
たくさんの荷物を背負って長時間行動するため、装備の軽量化が大事です。
- 軽さ
大切なのはスタイルを決めること
以上2つのスタイルにリードクライミングを分けました。
大切なのは「自分がどちらのクライミングをやりたいのか」を考え、決めることです。
そこが曖昧な方は、少し立ち止まって、自分が1番やりたいクライミングについて考えてみて下さい。
クイックドロー選びはそれからでも遅くありませんよ。

私の場合は「シングルピッチのスポーツクライミング」です!
クイックドローを選ぶポイント
さて、ここからは「クイックドローを選ぶときのポイント」について書いていきます。
クイックドロー選びでチェックしたいポイントは、以下の6つ。
▼クイックドローを選ぶポイント
- 軽さ
- パック製品の有無( ≒ 安いこと)
- カラビナのノーズの形状
- カラビナの段差の有無
- スリングの掴みやすさ
- 長さのラインナップの有無

もう少し詳しく見ていきます。
軽いクイックドローがオススメ
クライミングにおいて、軽さは正義です。
長時間行動を伴うアルパインクライミングでは特に重要な要素となってきます。
パック製品があるクイックドローがオススメ
パック製品があるクイックドローを選べば、出費を抑えられます。
一方で、こんな考え方もあります。
クイックドローは消耗品ですが、長く使えるクライミングギアです。
なので、高くても良い物を揃えた方が、フィールドでの満足度が高かったりします。

悩みどころです…!
カラビナのノーズがスリムなクイックドローがオススメ
上の写真のように、カラビナのノーズがスリムなクイックドローがオススメです。
ノーズが太いと、
- 穴の小さいハーケン
- 岩の凹部にある支点
- 鎖
にクリップできないことがあります。
フィールドでの使い勝手を考えたとき、「カラビナのノーズがスリムか?」という点は考慮すべきポイントです。
カラビナに段差がないクイックドローがオススメ
こんな感じで、カラビナに段差があるクイックドローは扱いにくいです。

ロープや支点に引っかかることがあります…。
段差を廃した滑らかなカラビナがついたクイックドローなら、引っかかるというストレスはありません。

地味ですが大事な要素です…!
段差を廃したカラビナのことを、”キーロックシステムを採用したカラビナ”と言います。
スリングが掴みやすいクイックドローがオススメ
スリングが太く、掴みやすいクイックドローは重宝します。
スリングを持ってクリップしたり、クイックドローを使った登攀にも便利です。

太いスリングは捻じれづらく、安全性も高いです!
クイックドローに軽さを求めるのなら妥協すべき項目ですが、一つの判断ポイントとしてここに記載します。
長さのラインナップがあるクイックドローがオススメ
クイックドローは、適切な長さのモノをセットする必要があります。

ロープの流れを良くするためです!
なので、長さの異なるクイックドローは必需品です。
長さのラインナップがあるクイックドローなら、ロープの流れを考慮したセットができますし、装備に統一感も持たせられます。
「せっかくなら装備を統一したい」という方は”長さのラインナップがあるか?”という点もチェックしてみて下さい。
2020年 オススメのクイックドロー 5選
前章までの内容をまとめると、クイックドローを選ぶポイントは以下の通りです。
▼クイックドローを選ぶポイント
- 軽いこと
- パック製品があること( ≒ 安いこと)
- カラビナのノーズがスリムであること
- カラビナに段差がないこと
- スリングが掴みやすいこと
- 長さのラインナップがあること
ただ残念ながら、上記ポイントを全て満たすクイックドローはありません。
なので、自身のクライミングスタイルにあったチョイスが求められます。
妥協点も考慮した上で、最新モデルの中から、これらの条件に沿ったクイックドローを集めました。

それがこちらの5製品!
次の項目からは、解説を交えつつ、それぞれの製品を紹介します。
ホットフォージクイックパック
「ホットフォージクイックパック」はブラックダイヤモンド社が販売している6本セットのクイックドローパックです。
- パック製品がある ( ≒ 安い)
- カラビナのノーズがスリム
- カラビナに段差がない
- スリングが掴みやすい
- 長さのラインナップがある
といったように、「クイックドロー選びの6ポイント」の内、5つを満たしてます。
リーズナブル帯に属している製品ですが、なかなかに良い性能を有しており、コスパの高いパックです。
ホットフォージクイックパックはシングルピッチのスポーツクライミングに適しています。

重さは1本103gです!
ミニワイヤークイックパック
「ミニワイヤークイックパック」は軽量なクイックドローが6本セットになった製品です。
- 軽い
- パック製品がある( ≒ 安い)
- 長さのラインナップがある
と、「クイックドロー選びの6ポイント」を3つ満たしています。
ミニワイヤーの魅力はその軽さ。
1本の重量はわずか55gです。
最初に紹介したホットフォージが103gなので、だいたいその半分の重さですね。
ミニワイヤーの圧倒的な軽さは、フリー寄りのマルチピッチクライミングで重宝します。
ただ、カラビナに段差があったりするので、使い勝手は少し悪いかもしれません。
(正直なところを言うと、オズというクイックドローをオススメしたかったのですが、廃番になってしまいました)
ジン アクセス
「ジン アクセス|6本パック」はペツルが販売しているクイックドローパックです。
- パック製品がある( ≒ 安い)
- カラビナのノーズがスリム
- カラビナに段差がない
- スリングが掴みやすい
- 長さのラインナップがある
ジン アクセスは「クイックドロー選びの6ポイント」の内、5つを満たしてます。
ジン アクセスはシングルピッチのスポーツクライミングに向いています。

1本107gです!
スピリット エクスプレス
「スピリット エクスプレス」はペツルが販売しているクイックドローです。
- カラビナのノーズがスリム
- カラビナに段差がない
- スリングが掴みやすい
- 長さのラインナップがある
スピリット エクスプレスは「クイックドロー選びの6ポイント」の内、4つを満たしています。
それに加え、次のような独自の特徴も有した優れもの。
- 長さのラインナップが11cm/17cm/25cmの3種類
(※25cmモデルは自作する必要アリ) - ロープクリップがとてもやりやすい
価格は高めですが、その分クオリティの高いクイックドローです。
スピリット エクスプレスはシングルピッチのスポーツクライミングに適しています。

11cmモデルの重さは1本93gです!
アンジュ フィネス
「アンジュ フィネス」はペツルが販売しているアルパインクライミングに特化したクイックドローです。
- 軽い
- カラビナのノーズがスリム
- カラビナに段差がない
- スリングが掴みやすい
- 長さのラインナップがある
カラビナ「アンジュ」とスリング「フィネス」のセット、それが「アンジュ フィネス」です。
カラビナにはSとLの2サイズがあり、使用シーンに応じて選択できます。

重さは以下の通りです!
スリングの長さ | カラビナの組み合わせ | 重量 |
10cm | アンジュS + アンジュS | 63g |
17cm | アンジュS + アンジュS | 66g |
17cm | アンジュS + アンジュL | 72g |
17cm | アンジュL + アンジュL | 78g |
63gという重量は、クイックドローの中でも軽量なカテゴリに属します。
アンジュ フィネスは扱いやすさの観点から見てもピカイチなギアで、沢登りやアイスクライミングを含む、幅広いアルパインクライミングで活躍してくれます。
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リードクライミングでオススメのクイックドロー 5選 まとめ
本記事は「【2020年版】リードクライミングでオススメのクイックドロー 5選」について書きました。
筆者イチオシのクイックドローは、ブラックダイヤモンド社の「ホットフォージクイックパック」
同社の過去モデルよりもノーズが細くなっており、使いやすそうです。
クイックドローの中では廉価なカテゴリに入る「ホットフォージクイックパック」ですが、2020年モデルはかなりコスパの高いセットとなってます。
あわせて検討してみてはいかがでしょうか?
この記事があなたのクイックドロー選びの参考になれば幸いです。


