漫画家、谷口ジローさん。
「孤独のグルメ」の作画を担当されたことで有名です。
孤独のグルメ以外にも、冒険、格闘、文芸、SFと、幅広いジャンルの作品を手がけています。
そんな谷口ジローさんの作品の中に、クライミング漫画があることをご存知でしょうか?
この記事では、谷口ジローさんが携わったクライミング漫画を3つ紹介します。
王道から、ややマイナーなものまで取り上げましたので、クライミング漫画探しの参考にしていただければ幸いです。
なお、本記事には若干のネタバレを含みます、ご注意ください。
谷口ジローさんのクライミング漫画 3選
神々の山嶺
エヴェレスト初登頂の謎を解く可能性を秘めた古いカメラ。
深町誠は、その行方を追う途中、ネパールで“毒蛇(ビカール・サン)”と呼ばれる日本人男性に会う。
彼がネパールに滞在する理由とは!? そして、彼の正体とは…!?
Amazon:神々の山嶺
最初に紹介するのは「神々の山嶺」です。
神々の山嶺は、羽生丈二という登山家の生きざまを描いた、熱いクライミング漫画になります。
この作品は心理描写がとにかく緻密です。
クライマーなら奮い立つ場面が多々あります。
羽生丈二が自身の思いを吐き出すシーンでは、誰しもが彼の熱にあてられることでしょう。
生きた時間が長いか短いか それはただの結果だ
死ぬだとか生きるだとか そういう結果のために山に行くんじゃない!
― おまえの言うことはわからん
わかれ!わかってくれ!!
― わからん!山で死んでおまえは幸福か!?
いいか 不幸か幸福かだったなども ただの結果だ!
幸福も不幸も関係ない!!
そういう結果を求めて山に登っているんじゃない!!
(中略)
幸福な時にも山に登る 不幸な時だって山に登る!
女がいたって逃げたって山に登っていれば おれは山屋の羽生丈二だ
山に登らない羽生丈二はただのゴミだ
神々の山嶺 4巻 75〜77ページ
クライミングシーンも多く、万人におすすめな作品です。
全5巻、完結。
K(ケイ)
聳え立つ白き神に挑む男の物語。
その男は自分の過去を精算するためだけに登り続ける。
手塚治虫文化賞受賞作家・谷口ジローが描くアルペンロマン。
Amazon:K(ケイ)
次に紹介するのは「K(ケイ)」です。
K(ケイ)は、遭難救助のためにヒマラヤの難ルートを登る男、”K(ケイ)”の姿を描いた山岳アクションドラマ。
1話完結の物語が5本収録されています。
K(ケイ)は、神々の山嶺よりもフィクション色が強めです。
そのため、普通ではありえないようなトンデモ登攀シーンが見られます。
個人的には、第3話の逆層ハング登攀が好きです。
な……なんだ、この壁は!!
みんな逆層だあ〜!!
手がかりのホールドも足がかりのスタンスも、みんな下を向いてやがる!!
K(ケイ) 137ページ
そんな逆層の壁を、K(ケイ)はどのように攻略するのでしょうか?
ぜひ本編を読んで確かめてみてください。
全1巻、完結。
捜索者
南アルプスの山小屋の主・志賀は、山岳パートナーだった今は亡き親友の娘・恵美が失踪したことを知る。
親友とその妻・縒子への思いから山を下りて15歳の少女を捜す志賀。
その目の前に広がる大都会は、一瞬にして険しい山岳と化した。
山で鍛え上げた意志と技術、それが少女を救う力となるのか?
雄大なエンターテインメントが胸を打つ!
Amazon:捜索者
最後に紹介するのは「捜索者」です。
山小屋の主・志賀が、親友の娘・恵美を探すために山を下り、大都会へ繰り出します。
先々でトラブルに巻き込まれながらも、なんとかそれに対処し、一歩ずつ真相に迫ります。
ふとしたシーンが胸に残る、谷口節の利いた作品です。
クライマックスでは高層ビルをフリーで登ります。
ビレイ描写に違和感はあるものの、一風変わったクライミングシーンが楽しめます。
全1巻、完結。
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よかったら読んでみてくださいね。
谷口ジローさんのクライミング漫画 3選 まとめ
本記事は「【孤独のグルメでお馴染み】谷口ジローさんのクライミング漫画 3選」について書きました。
谷口ジローさんのクライミング漫画で一番のおすすめは「神々の山嶺」です。
K(ケイ)と捜索者は若干マイナーですので、「マニアックなクライミング漫画が読みたい」という方におすすめです。
ぜひあわせてチェックしてみてくださいね。
以上、アキラでした。