- 「クライミングが上手くなりたいけど、どうしたら良いかわからない」
- 「各ムーブのコツが掴みきれていない」
- 「強くなるための練習方法がわからない」
こんな悩みを持つクライマーは多いのではないでしょうか?
なにを隠そう、私もそのひとりでした。
上達への道筋がわからず、随分と遠回りをしたと思います。
この記事では、もっと上達したいクライマーの助けとなり得る本を紹介します。
「クライマーズバイブル」です。
クライマーズバイブルとは、2017年10月に発売された上下2巻から成るクライミング技術書です。
主に以下のことが解説されています。
- フォームの解説
- ムーブの解説
- フィジカルの解説
- メンタルとメンタル制御について
- コンペ対策
- ケアとメンテナンス
- トレーニングの前提
- 体を整えるトレーニング
- フォームとムーブのトレーニング
- 実践的クライミングトレーニング
- トレーニングのプランニング
- ウォーミングアップ
読んでみたところ、「この本に書いてあることをすべてやれば、確実にステップアップできるな。」と思う内容でした。
強くなりたいクライマーは必読です。
この記事では、クライマーズバイブルの魅力を要点を絞って紹介していきます。
クライミングが上手くなるにはどうしたらいいのか?
クライミングが上手くなるにはどうしたらいいのでしょうか?
私の答えは「とにかく登る」でした。
スラブも垂壁も傾斜も全部登る、時間が許す限りとにかく登る。
これが上達への道だと信じていました。
時間をかけるという意味では正しかったのですが、具体的な目標を持って取り組んでいなかったため、成長が遅かったと今では思います。
また、トレーニング意識も低かったです。
今ならハッキリ言えます、目標を持ってトレーニングしたほうが上達が早いです。
クライマーズバイブルには、各ムーブのコツや目標の設定方法、目標達成のためのトレーニング手法が書かれています。
クライマーズバイブル上巻の概要、目次
クライマーズバイブル上巻は「理論編」です。
主に以下のことが解説されています。
- フォームの解説
- ムーブの解説
- フィジカルの解説
- メンタルとメンタル制御について
- コンペ対策
- ケアとメンテナンス
上巻の目次は下のボタンをタップすると読めます。
ちょっと長いのでご注意ください。
- 本書を発刊するにあたって
- クライミングの上達に必要なもの
- 登攀フォーム
– 登るフォームから学ぼう
– 正しい姿勢について知ろう
– ボディーを使った登り
– バレリーナの動きに注目
– 黄金の三角形
– 下半身の分離
– 足のスイッチ
– 下半身の連動
– お尻と背中の対角線
– 手のスイッチ
– 上半身の連動
– まとめ 全身の連動
– 堀創 インタビュー - ムーブ
– 全ての動きはこの2つから フロントステップとバックステップ
– ムーブの一覧
– ホールディング
– いろいろなホールディング
– ハイステップ
– ハイステップ 基本動作
– ベーシック・ハイステップ
– ナロー・ハイステップ
– 手に足・ハイステップ
– インサイド・ハイステップ
– ワンサイド・ハイステップ
– ハイステップ・トゥ・クロス
– ヒールフック
– ヒールフック 基本動作
– スタンダード・ヒールフック
– ボディーキープ・ヒールフック
– ヒールフック〜プッシュ
– 手に足・ヒールフック
– ダブル・ヒールフック
– トゥ・フック
– トゥ・フック 基本動作
– ボディーキープ・トゥ・フック
– ヘリコプター
– デッドポイント
– デッドポイント 基本動作
– プレスト・デッド
– ボディーキープ・デッド
– ダブルハンド・デッド
– クラッチ・デッド
– ダイノ
– ダイノ 基本動作
– シングル・ダイノ
– ダブル・ダイノ
– 斜め跳び
– クラッチ
– ワンステップ・ダイノ
– グラウンド・ジャンプ(地ジャン)
– サイド・ダイノ
– フットスイング・ダイノ
– ドロップ・ニー
– ドロップ・ニー(浅目)
– ドロップ・ニー(深目)
– オポジション
– オポジション 基本動作
– バック&フック
– アームバー
– レイバック
– 観音開き
– フラッギング
– フラッギング 基本動作
– アウトサイド・フラッギング
– インサイド・フラッギング
– フラッギング・デッド
– サイファー
– プッシュ
– プッシュ 基本動作
– ステミング
– マントリング
– 出前持ち
– プッシング・デッド
– フィギュア・フォー
– ジャミング
– いろいろなジャミング
– コーディネーション
– ランディング
– ラン
– スタンド&プッシュ
– トリプルクラッチ
– ラン&ダブルダイノ
– ラン&トリプル・クラッチ
– 小山田大 インタビュー
- フィジカル
– フィジカルとは
– 体の基本構造とクライミング
– 体の基本構造 背骨と骨盤
– 可動域について知ろう
– 筋肉について知ろう 柔軟性
– 筋肉について知ろう 筋肉を強くする
– キッズ、ジュニアのクライミング
– 樋口純裕 インタビュー - メンタル&戦術
– メンタルとは
– 目標はメンタルの大黒柱
– メンタル 思考1
– メンタル 思考2
– 岩場での恐怖心やリスクへの対処
– 墜落の恐怖心への対処法
– 上手な墜落の仕方 ジム編
– 戦略 岩場でのオンサイト
– 戦略 岩場でのレッドポイント
– 倉上慶大 インタビュー - コンペディション
– コンペまでに準備すべきこと
– コンペ当日のウォーミングアップ
– オブザベーション
– コンペ中の対応能力 リード
– コンペ中の対応能力 ボルダー
– シュミレーション・トレーニング リード
– シュミレーション・トレーニング ボルダー
– 野口啓代 インタビュー - ケアとメインテナンス
– ケアとメインテナンス
– 指の腹の痛み
– 指の関節の痛み
– 手の平
– 手首
– 肘の外側の痛み
– 肘の内側の痛み
– 腰の痛み
– ひざの痛み
– 足首の痛み
– その他の部位の痛み
– セルフ・マッサージ
– ストレッチポール
– ベーシックセブン1
– ベーシックセブン2
– クールダウン
– アイシング
– 応急処置
– 関節弛緩性テスト
– 栄養と食事の基本
– バランスの良い食事とは
– トレーニングと食事
– コンペに参加するときの食事
– 水分補給・サプリメント
– 平山ユージ インタビュー
– 竹内俊明 インタビュー
クライマーズバイブル上巻のおすすめポイント
ムーブのコツが細かく解説されている
あなたはムーブをどうやって覚えましたか?
私は、Youtube動画を見たり、クライミングジムで上手い人に教えてもらったりして覚えました。
しかし、人から教わるには難しいムーブ(コーディネーションなど)では、コツがわからないという問題がありました。
他にも感覚でやっていたムーブもあったりと、ムーブへの理解が浅かったです。
クライマーズバイブル上巻では、正しい姿勢から各ムーブのポイントまで解説されているため、ムーブのコツが具体的にわかります。
目線や踏む位置まで書かれています。
まるで、上手い人のアドバイスが本になったようです。
クライマーズバイブル上巻からはそんな印象を受けました。
メンタルコントロールが解説されている
クライマーズバイブル上巻には、メンタルとの上手な付き合い方も解説されています。
クライミングにおいてメンタルは重要な要素です。
トレーニングの継続から最後の一手を出す瞬間まで関係します。
私はクライマーズバイブルを読んで、自分に話しかけるという手法を取り入れました。
レストのときには「落ち着け」と言ったり、怖いときには「怖っ」と口に出すことでメンタルをコントロールしています。
「怖っ」と言えるうちはまだ余裕があると割り切って登っています。
高いモチベーションを維持するためのメンタルコントロール法も書かれているので、メンタルが弱点な人にもおすすめです。
以上、クライマーズバイブル上巻のおすすめポイントでした。
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クライマーズバイブル下巻の概要、目次
クライマーズバイブル下巻は「トレーニング編」です。
主に以下のことが解説されています。
- トレーニングの前提
- 体を整えるトレーニング
- フォームとムーブのトレーニング
- 実践的クライミングトレーニング
- トレーニングのプランニング
- ウォーミングアップ
下巻の目次はボタンタップで読めます。
- トレーニングを始める前に
– トレーニングの原則
– トレーニングのピラミッド
– トレーニング・プラン
– トレーニングの局面
– 休養の回復 - 体を整えるトレーニング
– 継続的トレーニング
– クライマーズ・ファンクショナル・チェック[CFC] 指・腕の前面
– [CFC] 指・腕の後面
– [CFC] 肩まわり
– [CFC] 背中・肩甲骨
– [CFC] 腰・お腹
– [CFC] お尻
– [CFC] 前もも
– [CFC] うしろもも
– [CFC] うちもも
– [CFC] 足首
– 3つのテスト まとめ
– ストレッチ
– 指・腕(前面)のストレッチ
– 指・腕(後面)のストレッチ
– 首のストレッチ
– 肩甲骨のストレッチ
– 胸のストレッチ
– お尻のストレッチ
– 背中と腰のストレッチ
– お腹のストレッチ
– 前もものストレッチ
– うしろもものストレッチ
– うちもものストレッチ
– 足首のストレッチ
– エクササイズ
– ボディーイン・ハンド
– ボディーイン・フット
– バランスボール
– キャット&ドッグ
– バード&ドッグ シングル
– バード&ドッグ
– 足指じゃんけん
– 片足立ち
– チーチッパ
– ヘッド・サイド・アップ
– ひざ立ちスクワット
– 片ひざ立ちスクワット
– ペンギン
– バンザイ・ペンギン - フォーム・ムーブのトレーニング
– フォーム・ムーブのトレーニング=無意識化トレーニング
– クライマーズ・ストレングス・テスト
– [CST] チェックポイント1〜4
– [CST] チェックポイント5〜8
– ナイン・フォーム
– No.1 ローライズ
– No.2 ベースライズ
– No.3 エイトライズ
– No.4 下半身の分離
– No.5 左右のスライド
– No.6 エイトランズ・イン
– No.7 フロントステップ・イン
– No.8 バックステップ・イン
– No.9 オールマイティ
– ナイン・フォーム・テスト
– [NFT] STEP1〜4
– [NFT] STEP5〜6
– フォーム・エクササイズ
– ワイド・スクワット
– カーフレイズ
– 下半身の分離
– 左右のスライド
– 段違いワイド・スクワット
– 段違いスライド
– ランジ
– バック・ランジ
– 段違いランジ
– グラウンド・バックステップ
– グラウンド・スピン
– 呼吸の重要性を知ろう
– ホールディングのトレーニング
– フットワークのトレーニング
- クライミングトレーニング
– 3つのエネルギーシステム
– クライミングトレーニング=サイクル化トレーニング
– クライマーの登攀能力チェック
– ローカル・エンデュランス
– アップ&ダウン
– その他の練習方法
– スタミナ・トレーニング
– ボルダー100
– ボルダー長物ベース
– スタンダードA
– スタンダードB
– ビルドアップ
– ボルダー・ビルドアップ
– ホールド別ビルドアップ
– ビルドアップ・コンペ・シュミレーション
– その他の練習方法
– マックスパワー
– コンペ・シュミレーション
– ホールド別マックスパワー
– マックスパワー15
– その他の練習方法
– 瞬発系トレーニング・キャンパスボード
– 瞬発系トレーニング・システムボード
– ミドル・エンデュランス
– フォー・バイ・フォー
– リレー・クライミング
– その他のトレーニング
– 陸でのトレーニング - プランニング
– ピリオダイゼーション(期分け)
– マクロサイクル
– コンペティターのプランニング例
– 標準的クライマー向けのプランニング例
– 1週間単位のプランニング例
– 1日単位でのプランニング例
– 自分に合ったサイクルを作る
– テーパリングとピーキング
– プランニング 〜1年目
– プランニング 1〜3年目
– プランニング 4年目以降
– プランニング ライフスタイルへ
– スロベニア式トレーニング - ウォーミングアップ
– ウォーミングアップ
– 4段階のウォーミングアップ
– ヒールタッチ
– No.1 ボディーイン
– No.2 スピン・フット・ツイスト
– No.3 スピン・ヒップ・ツイスト
– No.4 ローリング・フット
– No.5 バック・フット・ツイスト
– No.6 バック・ヒップ・ツイスト
– No.7 スピン・ハンド・ツイスト
– No.8 ローリング・ハンド
– No.9 スイング・ニー
– No.10 片足バランス
– No.11 オットセイ
– No.12 コブラ・ベンド
– No.13 スパイダー
– No.14 フロッグ・スイング
– No.15 アーム・スイング
– No.16 サイド・プレイヤー
– No.17 スカイ・トゥ・オープン
– No.18 オーバー・ヘッド・スクワット
– No.19 リトル・ダンス
– No.20 リトル・サイド・ダンス
– No.21 グーパー
– No.22 アームロール - 付録
– 目標設定シート
– CFC記録シート
– CST記録シート
– クライミングレベル・チェックシート
– プランニングシート・マイクロサイクル
– ダイアリー 1month
クライマーズバイブル下巻のおすすめポイント
トレーニングプランが解説されている
クライマーズバイブル下巻では、クライミングに必要なエネルギーを3つ定義し、それぞれを伸ばすためのトレーニングプランが紹介されています。
・瞬発系能力
・持久系能力
・回復系能力
3つのエネルギーを向上させる具体的なトレーニング方法も紹介されています。
どれもなかなかハードですが、「このトレーニングを継続すれば、確実に強くなる。」と、納得の内容でした。
中には、「ボルダリング課題を100本やる」というトレーニングもあり、驚きました。
様々なエクササイズが解説されている
クライマーズバイブル下巻では、ストレッチや筋トレ、ウォーミングアップ等についても解説されています。
面白かったのは、「クライマーズ・ファンクショナル・チェック」と「クライマーズ・ストレングス・テスト」の項目です。
これにより、自身の体のバランスを確認できました。
以上、クライマーズバイブル下巻のおすすめポイントでした。
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現在販売されているのはセカンドエディション
クライマーズバイブルは過去に一度バージョンアップされています。
現在販売されているのはセカンドエディションです。
私が所有しているのはファーストエディションになります。
本記事はファーストエディションの内容をもとに書いています。
ファーストエディションとセカンドエディションの違い
クライマーズバイブル セカンドエディションでは、それぞれ次の内容が加筆されました。
よって、ファーストエディションよりも内容が濃くなっています。
まとめ
- フォームの解説
- ムーブの解説
- フィジカルの解説
- メンタルとメンタル制御について
- コンペ対策
- ケアとメンテナンス
- トレーニングの前提
- 体を整えるトレーニング
- フォームとムーブのトレーニング
- 実践的クライミングトレーニング
- トレーニングのプランニング
- ウォーミングアップ
本記事は「【クライマーズバイブル】ムーブからトレーニングまで解説されたクライミングの教科書」について書きました。
クライマーズバイブルは、クライミングの上達手法が解説された技術書です。
私はこの本を読んで、「トップクライマーたちはこんなにトレーニングしてるんだ…!」と衝撃を受けました。
紹介されているトレーニングはどれもハードで、取り組むには高い目的意識が必要です。
クライマーズバイブルでは、モチベーションの維持方法までフォローすることで、上達への道筋を具体的に示してくれています。
成長の壁を感じている方の突破口となり得る本です。
「もっと上手くなって、もっとクライミングを楽しみたい」という方は、ぜひチェックしてみてくださいね。
以上、アキラでした。