- スピリット エクスプレスの使用感を知りたい
- おすすめのクイックドローを知りたい
- スポーツクライミングに適したクイックドローを知りたい
どうも、クライミング愛好家のアキラです。
リードクライミングは5年以上やってます。
本記事では、ペツル社が販売しているクイックドロー、「スピリット エクスプレス」の紹介とレビューをしていきます。
プロクライマーの野口啓代さんと、安間佐千さんも使用している逸品です。
大まかにですが「スピリット エクスプレス」には次の特徴があります。
- クリップしやすい
- カラビナの形状が使いやすい
- スリングを掴みやすい
- スリングがねじれにくい
- 長さが豊富(3種類)
価格は高いですが、その特徴から、スポーツルートのリードクライミングを志向する人に強くおすすめできるクイックドローです。
本記事では、そんなスピリット エクスプレスの魅了を写真多めで解説していきます。
※記事内の価格情報は2022年2月時点のものになります。
ペツル スピリット エクスプレスの製品情報
スピリット エクスプレスの製品情報 | |
長さのラインナップ | 11cm / 17cm / 25cm |
1本あたりの重さ | 約93g(11cm) / 約100g(17cm) / 約103g(25cm) |
1本あたりの価格 | 約3,960円(11cm/17cm) / 約4,240円(25cm/自作) |
特徴 |
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「スピリット エクスプレス」の製品情報(抜粋版)は以上のとおりです。
次の項目では、外観や特徴、使用感などについて書いていきます。
ペツル スピリット エクスプレスの外観、特徴、レビュー
「スピリット エクスプレス」はペツル社が販売しているクイックドローです。
「スピリット」はカラビナの名前、「エクスプレス」はスリングの名前を指しています。
カラビナ(スピリット)について
支点へクリップする側のカラビナには、「スピリット(ストレートゲート)」が使われています。
ゲートには溝が切ってあり、指掛かり良好。
開けやすい構造のストレートゲートカラビナです。
ロープをクリップする側は、「スピリット(ベントゲート)」というカラビナです。
ベント(bent)とは”曲がった、湾曲した”という意味。
その名のとおりゲートが湾曲してます。
「クリップのやりやすさ」は、リードクライマーにとって重要な要素。
ジムや岩場で複数のクイックドローを使ってきた私ですが、スピリット エクスプレスのクリッピング性能はかなり優秀だと感じてます。
その理由はスピリット(ベントゲート)にあります。
スピリット(ベントゲート)のゲート側面はフラットになっており、ロープとの設置面積を多く取れます。
これにより、ロープが安定し、スムーズにクリップできるという仕組みです。
カラビナのサイズ感やゲート開口幅も絶妙で、総じて、とてもクリップしやすいクイックドローだと感じました。
他にもおすすめポイントがありますが、私は「スピリット エクスプレス」のクリップしやすいところがもっとも気に入ってます。
クリッピング性能が神!
一方で、「バネが強めでクリップしにくい」という意見もあります。
他のカラビナに比べると、ゲートのバネはたしかに強めです。
人によってはクリップしにくいと感じるかもしれませんので、その点はご留意ください。
スピリットの形状に関する特徴
「スピリット」の形状に関する特徴を紹介していきます。
先に一覧で挙げると以下のとおり。
- ノーズがスリム
- 段差を廃したキーロックシステムを採用
ひとつずつ解説していきます。
まず、ノーズがスリムです。
これにより、ノーズが太いカラビナではクリップできないような厄介な支点にもクリップできます。
厄介な支点ってなにかと言うと、
- 穴の小さいハーケン
- 岩の凹部にある支点
- 鎖の輪っか
といったモノ達です。
ノーズがスリムなスピリットなら、いろんな種類の支点にクリップできます。
「スピリット」は段差のない構造であることもイチオシポイントです。
段差のないカラビナのことを”キーロックシステムが採用されたカラビナ”といいます。
上の写真は、段差のあるカラビナの例。
カラビナに段差があると、ロープや支点に引っかかってしまいます。
大したトラブルではありませんが、引っかかるとけっこうイラッとするので、私は段差があるカラビナがあまり好きではありません。
キーロックシステムが採用されたカラビナを好んで使ってます。
「スピリット」にはキーロックシステムが採用されているため、滑らかです。
引っかかりによるストレスを感じたことはありません。
スピリットの特徴をまとめると以下のとおりです。
- ノーズがスリム
- キーロックシステムを採用
- ストレートゲートには溝が切ってある
- ベントゲートの側面がフラット
以上で「スピリット」についての説明をおわります。
次はスリングの「エクスプレス」について説明していきます。
スリング(エクスプレス)について
スリングの名称は「エクスプレス」といいます。
その特徴は次のとおり。
- 太く、掴みやすい
- ねじれにくい
- 岩の形状に沿ってくれる
ひとつずつ解説していきますね。
まず、エクスプレスはとても掴みやすいので、スリングを握ってクリップしたり、セルフビレイをとるときに便利です。
スリングを握ってクリップするようなときって、結構ギリギリな状態なことが多いので助かります。
クイックドローを買うときはスリングが掴みやすいものを選ぶと良いですよ。
ねじれにくいことに関する補足
こちらは別のクイックドロー。
写真からわかるように、状況によっては、クイックドローがねじれてしまうなんてことも起こり得ます。
極端な場合、こうなります。
この状態で落ちると、クイックドローからロープが外れる可能性が高く、とても危険です。
「スピリット エクスプレス」のスリングはねじれづらく、ロープを正しい位置に保持してくれます。
出っ張ってる岩にも沿ってくれるため、ロープの流れを損ないません。
スピリット エクスプレスのスリングには、「掴みやすい」以外にも、これらのおすすめポイントがあるのです。
使って分かる安心感!
長さのラインナップは3種類 (11cm/17cm/25cm)
- 11cm
- 17cm
- 25cm(自作する必要アリ)
「スピリット エクスプレス」には3種類の長さがあります。
ゆえに、屈折したルートやオーバーハングなどで、ロープの流れを考慮したセットが可能です。
装備を統一できるのもうれしい!
25cmは自作する必要あり
25cmは、カラビナとスリングを個別に購入し、自作する必要があります。
以下に販売ページへのリンクを張っておくので、よかったらご活用ください。
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唯一のネックは価格が高いこと
「スピリット エクスプレス」唯一のネック、それは価格が高いこと。
1本約3,960円もします。(2022年2月時点)
おサイフと相談ですね…。
ただ、クイックドローって滅多に壊れません。
購入したら長く使っていくことになります。
私は、見当違いな考えでクイックドローを選んだ結果、失敗しました。
そのエピソードは別記事(リードクライミングでおすすめなクイックドロー 5選)に書いてます。
当時購入したクイックドローは今でも使ってます。
壊れる気配は全然ありません。
使い勝手に違和感を覚えながらも、買い替えるのももったいないので、
- メインは最初に購入したクイックドロー
- 要所でスピリット エクスプレス
といった形で使い分けてます。
そんなこんなで、クイックドローは良いものを選ぶことを個人的にはおすすめします。
ペツル スピリット エクスプレスのレビューまとめ
本記事は「【レビュー】プロクライマー御用達!スピリット エクスプレスは最強のクイックドローだ!」について書きました。
- クリップしやすい
- カラビナの形状が使いやすい
- スリングを掴みやすい
- スリングがねじれにくい
- 長さが豊富(3種類)
「スピリット エクスプレス」は、野口啓代さんや安間佐千さんも使っているクイックドローです。
価格は高いですが、その価値があります。
外岩でのリードクライミングに燃えている方は、ぜひチェックしてみてくださいね。
以上、アキラ(@akira_sotoasobi)でした。